こんにちは。副住職の祐一です。

今日は生老病死の病について考えていきます。病苦は、医療が発展した現在でも引き続き思い通りにならない苦ですね。これも四門出遊の時に、お釈迦様は病人をご覧になられて、「なぜ、人は病気になるのか?」と嘆かれたそうです。お釈迦様が生きていらっしゃった時代は、現在のような病院や薬局が無かった時代ですからね。やはり、病気にはなりたくないとお考えになったのでしょう。

ふと考えるとこの病苦について、人間は相当克服しているように感じます。病になってしまうのは、思い通りにならない為、ある意味仕方がない事です。ただ、現在の医療では、それを治療する智慧や技術が確かに存在します。お釈迦様の時代の人が、人が体を開いて手術している光景なんて想像できないのではないでしょうか?また予防する事もできます。病になってしまう事は思い通りになりませんが、日ごろの努力によって、病になりづらい体にする事は可能です。現代的な見方をすると、この「病苦」というのは、人間が克服しつつある苦であるのかもしれません。

もちろん不治の病は存在しますが、今現在の不治の病も未来では治せる病になっているのでは?と楽観視しても良いくらい、医療は日々進歩しているのではないでしょうか?

ちなみに、最近私も初めて手術というもの受けましたが、すごいですね。「手術始めますよ~」と言われた10秒後くらいにはもう全身麻酔によって眠ってしまい、次の瞬間には、「終わりましたよ~」と起こされます。もちろん手術は何時間もやったのでしょうが、手術を受けた人はそれこそ一瞬です。もちろん手術が終わって麻酔が切れてくると・・・泣。人は、痛みも克服しているのです。これはすごいことですね。

【まとめ】病苦=思い通りにならない苦であることは間違いないが、現代ではそれを予防する事も、治療する事もできる時代である。

健康な体を作っていきましょう。

合掌。

カテゴリー: その他